進行または切除不能な胆道がん、一次治療としてキイトルーダを評価したKEYNOTE-966試験の結果発表

2023/03/01

文:がん+編集部

 進行または切除不能な胆道がんの一次治療として「ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)+化学療法」を評価したKEYNOTE-966試験において、化学療法と比較した全生存期間の有意な延長が認められました。

「キイトルーダ+化学療法」、化学療法と比較して全生存期間を改善

 米メルク社は2023年1月25日、KEYNOTE-966試験の結果を発表しました。

 KEYNOTE-966試験は、進行または切除不能な胆道がん患者さん1,069人を対象に、一次治療として「ペムブロリズマブ+化学療法(ゲムシタビン+シスプラチン)」併用療法と「プラセボ+化学療法」を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、副次的評価項目は無増悪生存期間、客観的奏効率、奏効期間、安全性などでした。

 最終解析の結果、「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法は「プラセボ+化学療法」と比較して、全生存期間に統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善が認められました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫していました。

 同社のシニア・バイス・プレジデント、グローバル臨床開発責任者、最高メディカル責任者のEliav Barr博士は、次のように述べています。

 「胆道がんは進行してから診断されることが多く、5年生存率は約5~15%と推定されるなど、予後が不良ながんです。胆道がん患者さんは新たな治療選択肢を喫緊に必要としており、今回のキイトルーダと化学療法との併用療法が有効である可能性を示す全生存期間のデータは非常に心強いものとなります」