オプジーボ、ステージ2B/C悪性黒色腫に対する根治切除後の術後補助療法としてCHMPが肯定的な見解を示す
2023/08/17
文:がん+編集部
ステージ2B/Cの悪性黒色腫に対する根治切除後の術後補助療法として、ニボルマブ(製品名:オプジーボ)の承認を推奨する肯定的見解を欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が示しました。
オプジーボ、プラセボと比較して再発または死亡のリスクを58%低減
ブリストル マイヤーズ スクイブ社は2023年7月21日、ステージ2B/Cの悪性黒色腫の根治切除後の成人および12歳以上の小児/青年期患者さんの術後補助療法として、ニボルマブ単剤療法の承認をCHMPが推奨したことを発表しました。今回の推奨は、CheckMate-76K試験の結果に基づくものです。
CheckMate-76K試験は、根治切除後のステージ2B/Cの悪性黒色腫患者さんを対象に、術後補助療法としてニボルマブとプラセボを比較した第3相試験です。主要評価項目は無再発生存期間、副次評価項目は全生存期間、無遠隔転移生存期間、次治療での無増悪生存期間、安全性などでした。
最短7.8か月の追跡調査の結果、ニボルマブはプラセボと比較して再発または死亡のリスクを58%低減しました。安全性に関しては、これまでに報告された安全性プロファイルと一貫していました。
同社のバイスプレジデント兼グローバル開発プログラム責任者であるGina Fusaro医学博士は、次のように述べています。
「多くのステージ2B/Cの悪性黒色腫患者さんが、切除後5年以内の再発という困難な現実に直面されています。CheckMate-76K試験のデータでは、オプジーボがこの患者集団の再発リスクを有意に低減することが示されました。CHMPの推奨により、悪性黒色腫の早期ステージに対するオプジーボの術後補助療法の適応をさらに拡大し、EUの患者さんのアンメットニーズに対処する可能性に近づくことができます」