再発または転移性の子宮頸がんを対象にTIVDAKを評価したinnovaTV 301試験の結果を発表
2023/10/17
文:がん+編集部
再発または転移性の子宮頸がんを対象に、チソツマブ ベドチン(製品名:TIVDAK)を評価したinnovaTV 301試験の結果を発表。全生存期間の延長が認められ、主要評価項目を達成しました。
無増悪生存期間と客観的奏効率でも統計学的有意性を示す
ジェンマブとSeagen社は2023年9月4日、再発または転移性の子宮頸がんを対象に、チソツマブ ベドチンを評価したinnovaTV 301試験の結果を発表しました。
innovaTV 301試験は、1次または2次全身療法の治療歴がある再発または転移がある子宮頸がん患者さん502人を対象に、チソツマブ ベドチンと治験責任医師が選択した化学療法単独(トポテカン、ビノレルビン、ゲムシタビン、イリノテカン、ペメトレキセド)を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、主な副次評価項目は無増悪生存期間、客観的奏効率、奏効までの期間、奏効期間、安全性、生活の質などでした。
解析の結果、チソツマブ ベドチンは化学療法と比較して全生存期間の延長が認められました。無増悪生存期間と客観的奏効率の解析でも、統計学的有意性が示されました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一致しており新たな安全性シグナルは認められませんでした。
Seagen社のPresident of Research and Development and Chief Medical Officer である Roger Dansey医師は、次のように述べています。
「TIVDAKは、バイオマーカーの状態、腫瘍組織型、前治療にかかわらない、再発・転移性子宮頸がんの⼆次治療として、米国食品医薬品局に承認された唯一の治療薬です。innovaTV 301試験結果で生存期間の延長が実証されたことは、進行した子宮頸がんと闘うより多くの成人患者さんが承認された治療選択肢を持つことを確実にするための私たちの取り組みにおいて、重要なマイルストーンです」
また、ジェンマブの最高経営責任者である Jan van de Winkel医学博士は、次のように述べています。
「治療後に進行した子宮頸がん患者さんに対する選択肢は限られており、新しい作用機序の治療薬、特に生存期間の延長が実証された治療薬の開発が待望されています。これらの結果は、再発または転移性子宮頸がんの患者さんに希望を与えるものです」