非小細胞肺がんを対象にダトポタマブ デルクステカンを評価したTROPION-Lung01試験の結果を発表
2024/06/19
文:がん+編集部
非小細胞肺がんを対象に、ダトポタマブ デルクステカンを評価したTROPION-Lung01試験の結果を発表。全患者さんに対する全生存期間の改善は、認められませんでした。
ダトポタマブ デルクステカン、ドセタキセルと比較して統計学的に有意な全生存期間の改善を示さず
第一三共株式会社は2024年5月27日、TROPION-Lung01試験の最終解析結果を発表しました。
TROPION-Lung01試験は、治療ターゲットとなる遺伝子変異の有無に関わらず前治療歴がある進行または転移性非小細胞肺がん患者さん約600人を対象に、ダトポタマブ デルクステカンとドセタキセルを比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間(中央判定)、全生存期間、副次的評価項目は無増悪生存期間(治験責任医師判定)、客観的奏効率、奏効期間、病勢コントロール率、奏効までの時間、有害事象の発現率などでした。
最終解析の結果、主要評価項目の1つ全患者さんに対する全生存期間について、ダトポタマブ デルクステカンはドセタキセルと比較して改善傾向が認められたものの、統計学的に有意な改善は認められませんでした。しかし、事前に規定したサブグループ解析では、非扁平上皮非小細胞肺がん患者さんの集団においてトポタマブ デルクステカンはドセタキセルと比較して臨床的に意義のある改善が認められました。
同社は、次のように述べています。
「本結果が、米国およびEUの規制当局により現在審査中の承認申請をサポートできるものと期待しております。また、本剤を世界中の非小細胞肺がん患者さんへお届けできるよう、各国・地域において承認申請および規制当局との協議を進めてまいります」