キイトルーダ、ネクサバール治療歴のある肝臓がんでFDA承認

2018/11/26

文:がん+編集部

  ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)が、ソラフェニブ(製品名:ネクサバール)の治療歴のある肝臓がんに対して米国食品医薬品局に承認されました。ペムブロリズマブの14件目の適応です。

半数以上が12か月以上の奏功を持続

  米メルク社は11月9日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブがソラフェニブの治療歴がある肝細胞がんの治療薬として米国医薬品局に承認されたと発表しました。今回の承認は、KEYNOTE-224試験治験結果によるものです。

 KEYNOTE-224試験は、ソラフェニブによる治療中または治療後の進行、またはソラフェニブ不耐容の肝細胞がん患者さん104人を対象とした単一群非盲検多施設共同試験です。対象となった患者さんは、肝機能障害分類で最も障害度の低いChild-PughAで、B型およびC肝炎ウイルスの感染者、過去に感染歴のある人たちです。

 ペムブロリズマブ200mgを3週間ごと、容認できない毒性や疾患進行が認められるまで投与され、最大24か月まで治療が継続されました。完全奏効率は1%、部分奏効率は16%で、奏功が認められた患者さんでは、89%が6か月以上、56%が12か月以上の奏功が持続したそうです。

 KEYNOTE-224試験で認められた肝細胞がんにおける副作用は、悪性黒色腫または非小細胞肺がんと概ね同様でしたが、グレード3~4の腹水が8%、免疫関連の肝炎が2.9%で増加が認められたそうです。

 治験責任医師でマサチューセッツ総合病院の肝臓がん研究部門ディレクターおよびハーバード大学医学大学院の医学部教授Andrew X. Zhu博士は「成人で最も多い肝臓がんのタイプである肝細胞がんは、近年、治療の進歩は見られるものの、進行・再発性肝細胞がんに対する治療の選択肢はまだ限られています。キイトルーダの承認は、ソラフェニブによる治療歴のある肝細胞がん患者さんの新たな治療の選択肢となる重要なものです」とコメントしています。

KEYNOTE-224試験

対象:進行性肝細胞がん
条件:BCLC病期分類でステージCまたは局所療法が適さない、局所療法が無効なステージB
フェーズ:第2相試験
登録数:100人
試験群:ペムブロリズマブ
主要評価項目:奏効率
副次的評価項目:奏功期間、病勢コントロール、無増悪機関、無増悪生存期間※1、全生存期間※2

※1:奏効例(完全または30%の部分消失)で治療中にがんが進行せず安定した状態の期間のことです。
※2:患者さんの亡くなった原因ががんによるかどうかは関係なく、生存していた期間のことです。