CAR-T細胞療法キムリアの前処置としてトレアキシンの使用も可能に

文:がん+編集部

 CAR-T細胞療法チサゲンレクルユーセル(製品名:キムリア)の前処置としての承認を取得している抗悪性腫瘍剤ベンダムスチン(製品名:トレアキシン)が、CAR-T細胞療法の保険適用により、前処置として使用できるようになりました。

CAR-T細胞療法、トレアキシンでリンパ球を減らす前処置が必要

 シンバイオ製薬株式会社は5月22日に、CAR-T細胞療法チサゲンレクルユーセルが同日から保険適用となったのを受け、前処置として使用される抗悪性腫瘍剤ベンダムスチンの使用も可能になったことを発表しました。

 CAR-T細胞療法チサゲンレクルユーセルによる治療では、前処置が必要になります。培養したCAR-T細胞を患者さんの体内に戻すとき、患者さんの体内に、リンパ球に対して過剰な免疫反応を抑制する働きをもつ制御性T細胞が多く存在するとCAR-T細胞の働きも抑制してしまうため、前処置として制御性T細胞を含めたリンパ球を減らす必要があります。ベンダムスチンは、こうした腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置としての効能・効果の適応を取得しています。

 ベンダムスチンは、殺細胞性の抗がん剤です。現在50か国以上で低悪性度非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病などで適応されています。2010年10月に、再発・難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫の適応で承認され、2016年8月に慢性リンパ性白血病でも承認されました。さらに同年12月に低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫の未治療に対する効能効果で追加承認を取得しています。

 CAR-T細胞療法チサゲンレクルユーセルとその前処置としてのベンダムスチンは、再発または難治性のCD19陽性B細胞急性リンパ芽球性白血病、および、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の患者さんにとって、新たな治療選択となります。