大腸がんのBRAF V600E変異を調べる体外診断用医薬品「ベンタナ OptiView BRAF V600E(VE1)」が発売
2023/02/16
文:がん+編集部
大腸がんの診断や治療への貢献が期待されるBRAF V600E変異を調べる体外診断用医薬品「ベンタナ OptiView BRAF V600E(VE1)」が保険適用となり発売されました。大腸がんにおけるリンチ症候群の診断の補助、および大腸がんにおける化学療法の選択の補助に使用されます。
大腸がんにおけるリンチ症候群の診断補助と化学療法の選択補助に使用
ロシュ・ダイアグノスティックスは2023年1月30日、BRAF V600E変異タンパク質を検出する体外診断用医薬品「ベンタナ OptiView BRAF V600E(VE1) 」について、2023年1月1日付で新規項目として保険収載され、発売したことを発表しました。
「ベンタナ OptiView BRAF V600E(VE1)」は、免疫組織化学染色法(IHC法)によりがん組織中のBRAF V600E変異タンパク質の有無を調べる体外診断用医薬品です。IHC法は院内検査として広く実施されており、従来の遺伝子検査と比べ、煩雑な手技は必要なく光学顕微鏡による観察ができるため、効率的で迅速な結果報告が可能で、大腸がんにおけるリンチ症候群の診断の補助(MLH1タンパク質消失例における、散発性大腸がんとリンチ症候群との鑑別診断など)、および大腸がんにおける化学療法の選択の補助に使用されます。
同社は、次のように述べています。
「本品の発売により、大腸がんにおける患者さんの適切な治療アクセス改善や、予後予測に応じた治療選択に貢献してまいります」