患者申出療養制度に基づくタズベリクの医師主導臨床研究に関する契約をエーザイと国がんが締結
2023/04/20
文:がん+編集部
EZH2阻害薬タゼメトスタット(製品名:タズベリク)について、「患者申出療養」制度に基づく医師主導臨床研究への協力に関する契約をエーザイと国立がん研究センターが締結しました。
標準治療がない・治療抵抗性の小児・AYA悪性固形腫瘍に対する医師主導臨床研究
エーザイ株式会社は2023年4月3日、タゼメトスタットについて、国立がん研究センターと、「患者申出療養」制度に基づく医師主導臨床研究への協力に関する契約を締結したことを発表しました。
同社は、国立がん研究センター中央病院が実施する本臨床研究「EZH2阻害薬の有効性が期待される標準治療がないまたは治療抵抗性の小児・AYA悪性固形腫瘍に対するタゼメトスタット療法に関する患者申出療養」に使用される薬剤としてタゼメトスタットを無償で提供。患者申出療養制度は、保険収載されていない未承認薬等による医療について、患者さんの申出を起点として国へ申請し、安全性や有効性を確認する臨床研究として実施される制度です。
タゼメトスタットは、発がんプロセスに関与するEZH2を選択的に阻害することで、がん関連遺伝子の発現を制御し、がん細胞の増殖を抑制すると考えられています。2021年に「再発または難治性のEZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」の適応で国内承認されています。