キイトルーダ、「再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫」の効能・効果について国内承認

2023/07/12

文:がん+編集部

 ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)は、「再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫」に対する効能または効果について国内承認されました。

キイトルーダ、KEYNOTE-170試験の奏効率45.3%、KEYNOTE-A33試験の奏効率42.9%

 MSD株式会社は2023年6月26日、ペムブロリズマブが再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の適応を追加する国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、KEYNOTE-170試験およびKEYNOTE-A33試験の良好な結果に基づくものです。

 KEYNOTE-170試験は、再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫患者さん53人を対象に、ペムブロリズマブの有効性と安全性を評価した海外第2相試験です。主要評価項目は奏効率(中央判定)、副次的評価項目は奏効率(治験医師判定)、無増悪生存期間(中央判定・治験医師判定)、奏効期間、全生存期間、有害事象などでした。

 解析の結果、主要評価目の奏効率(中央判定)は45.3%でした。安全性に関しては、解析対象となった53人中30人(56.6%)に副作用が認められ、10%以上で発生した副作用は、好中球減少症10例(18.9%)でした。

 KEYNOTE-A33試験は、再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫患者さん7人を対象に、ペムブロリズマブの有効性および安全性を評価した国内第1相試験です。主要評価項目は奏効率(中央判定)、安全性、忍容性、副次的評価項目は病勢コントロール率(中央判定・治験医師判定)でした。

 解析の結果、主要評価項目の奏効率は42.9%でした。安全性に関しては、解析対象の7人中5人(71.4%)に副作用が認められ、10%以上で発生した副作用は、ALT増加、AST増加、好中球減少症、発熱が各2人(28.6%)、咳嗽、紅斑、発熱性好中球減少症、頭痛が各1人(14.3%)でした。