相談:神経内分泌腫瘍の治療と選択について教えてください
10万人に何人かしか診断されていないという神経内分泌腫瘍(NET)と診断されました。NETとはどんな病気なのか、治療法などを教えてください。
(本人、男性)
回答:神経内分泌腫瘍の治療法は、手術、局所療法、薬物療法から悪性度により選択
日本神経内分泌腫瘍研究会の「膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン」によると、膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)に関する情報は次の通りです。
神経内分泌腫瘍(NET)は、膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)の1つです。...
神経内分泌腫瘍(NET)は、膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)の1つです。...
神経内分泌腫瘍(NEN)とは
・消化器に発生する神経内分泌腫瘍(NEN)は、年間10万人に3~5人が罹患する希少がんで、多くは膵臓と消化管に発生します
神経内分泌腫瘍(NEN)の種類
・NENは、悪性度によりNETとNECに分類されます
・比較的ゆっくり進行するのがNET、進行が早いものがNECです
膵・消化管NETの分類
・NETは、部位や進行度だけでなく、悪性度やホルモン症状などさまざまな観点から分類されます
・NETは部位により、前腸、中腸、後腸の3つに分類されます
・前腸とは、肺、気管支、胃、十二指腸、膵臓です
・中腸とは、小腸、虫垂、結腸の右半部分です
・後腸とは、結腸の左側部分と直腸です
・NETの進行度(ステージ)は、TNM分類によりステージ1~4に分類されます
・T分類は腫瘍の大きさ、N分類はリンパ節への転移の有無、M分類は遠隔転移の有無です
・NETの悪性度による分類は、細胞増殖に関連する「Ki-67」という指数や核分裂像(分化度)の比率を用いて分類されます
・Ki-67指数とは、細胞の核が分裂するときの腫瘍細胞の割合のことです
・Ki-67や分化度により、G1、G2、G3に分類されます
・G1、G2、G3は高分化型で増殖能は低く悪性度は低~中悪性度です
・ホルモン症状の違いによる分類は、ホルモン産生症状がある「機能性」と症状がない「非機能性」に大別されます
膵・消化管NETの治療
・NETの治療は、手術、局所療法、薬物療法があります
・発生部位、進行度、悪性度、ホルモン症状などさまざまな観点を総合的に判断し、治療選択が行われます
・G1~G3のNETの治療の第一選択は手術です
・肝臓に転移した腫瘍をすべて切除できない場合は、局所療法として「ラジオ波焼灼術」が行われることがあります
・近年、膵・消化管原発の神経内分泌腫瘍を中心に新たな薬物療法が開発され日本でも使用されています
このように、NETは希少がんですが、診療ガイドラインもあり、分類や治療についても示されています。病態はそれぞれの患者さんで異なりますので、今後の治療方針など担当医の先生とご相談なさってみてください。
参考サイト:膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2019年【第2版】
http://jnets.umin.jp/pdf/guideline002_2s.pdf
医師に相談したい場合、現役医師が回答する「AskDoctors(アスクドクターズ )」の利用もおすすめです。
