特定の非小細胞肺がん患者にジオトリフ、タグリッソの順で投与、全生存期間は約4年間

文:がん+編集部

 De19(エクソン19欠失)陽性、T790M遺伝子変異のある非小細胞肺がんの患者さんに対し、アファチニブ(製品名:ジオトリフ)、オシメルチニブ(製品名:タグリッソ)の順で行った治療で、全生存期間の中央値は約4年間だったことがわかりました。

薬剤耐性を考慮した治療選択、治療順序も重要

 ベーリンガー社は8月2日、GioTagアップデート研究の中間解析結果を発表しました。GioTag研究は、アファチニブによる初回治療後、次治療としてオシメルチニブが投与された、T790M獲得遺伝子変異を有するEGFR遺伝子変異陽性*2の非小細胞肺がん患者さんを対象とした非盲検の観察研究です。

 手術不能または再発のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんでは、EGFR-TKI(EGFRチロシンキナーゼ阻害剤)が投与されます。第1世代、第2世代のEGFR-TKIは薬剤耐性が生じることがあり、その中で最も多く認められるのがT790M獲得遺伝子変異です。第3世代のオシメルチニブは、T790M獲得遺伝子変異に対しても有効で、第1世代、第2世代に続く次治療薬として使用されています。現在は、初回治療としても承認されています。

 今回のアップデート研究の中間解析の結果、アファチニブ40mgで投与を開始したEGFR T790M獲得遺伝子変異陽性のNSCLC患者さんで、全生存期間は45.3か月(中央値)で、2年間の全生存率は82%でした。特に、Del19変異陽性患者さんの全生存期間は、45.7か月(中央値)と、より長くなっています。

 Krankenhaus Nord, Klinik Floridsdorfの呼吸器科医で、本研究の研究調整医師であるDr. Maximilian J. Hochmairは、「このタイプの肺がん患者さんの多くは、最終的にEGFR-TKIへの耐性を発現するため、将来的にできるだけ多くの治療選択肢を患者さんに提供するには、治療順序を考慮することが重要です。GioTagアップデート研究の最新結果から、初回治療のアファチニブ後にオシメルチニブを投与する方法は、EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん患者さんに対する有効な治療シークエンスであることを裏づけるエビデンスが得られました」と、述べています。