血液中の免疫チェックポイント分子を調べる新測定法

文:がん+編集部

 免疫チェックポイント阻害薬による治療効果や、免疫にかかわる副作用を事前に判定にする新たな測定法の研究が進められています。

がん免疫療法、自己免疫疾患の個別化医療の実現に向つながる可能性

 シスメックス社と京都大学は9月25日、血液中に溶けだした免疫チェックポイント分子を調べる新たな測定法を構築したと発表しました。同大高等研究員の本庶佑特別教授と同社の共同研究開発によるものです。

 本庶特別教授は、通常細胞膜表面に存在するPD-1、PD-L1、CTLA-4などの免疫チェックポイント分子の一部が、血液中にも存在していることに着目。体の免疫機能を調べ、がんや自己免疫疾患の診断や予後判定につなげるため、血液中に溶けだしている可溶性免疫チェックポイント分子を測定する高感度免疫測定法の構築に向けた共同研究を進めてきました。

 共同研究により、「研究用全自動高感度免疫測定装置 HI-1000」を用いた可溶性免疫チェックポイント分子の全自動測定法の構築に成功。本測定法は、測定手技を全自動化することで、可溶性免疫チェックポイント分子の測定を17分(100テスト/時間)で可能にし、高い感度と再現性を実現しています。

 この測定法は、患者さんの負担を少なくするとともに、がん免疫療法やさまざまな自己免疫疾患の新たな診断法となり、個別化医療の実現につながる可能性が期待されます。