がん診断歴がない女性の「がんの兆候」を、血液検査から判別

文:がん+編集部

 がん診断歴がない女性約1万人の血液検査を行い、がんの予兆が見つけられたという臨床試験データが発表されました。

標準スクリーニング法がないがん種の検出にも有用

 米ジョンズ・ホプキンス大学は、がんの診断・治療歴のない女性の血液検査から、がんの予兆を発見することに成功しました。同大医学部のアン・マリー・レノン氏らの研究グループによるものです。

 今回研究に用いたのは、同大が以前に開発に携わった「CancerSEEK」と呼ばれるがん検査法。採取した血液から、がん腫瘍に関連する複数の遺伝子とタンパク質の発現レベルを測定することで、どの部分に発生しているがんかを検査することができます。

 がんの既往歴がない9,911人の参加女性のうち、96人ががんを発症しました。そのうち、「CancerSEEK」(Thrive Earlier Detection社製、2016年に開発された初期バージョン)でがんが特定されたのは26人。見つかったがん種は、乳がん、肺がん、甲状腺がん、結腸直腸がんなど10種で、標準的ながんスクリーニング検査がない卵巣がんなど7つのがんも検出されました。そのうち、65%は初期段階でした。この検査でがんの兆候が検出された女性で再度同じ検査をし、精度にぶれがないことも確認されました。

 「この検査法では、複数のがんの兆候を、発症前というとても早期な段階で発見することが可能だとわかりました。しかしながら、がんのサイズや詳細な発生部位、転移があるかは、この検査法からはわかりません。標準的な検査の補助的に活用することで、多くのがんがより早期に発見されることが望まれます」と、研究グループは述べています。