リムパーザ、BRCA陽性の転移性膵臓がんに対する初回治療後の維持療法としてCHMPが承認を勧告

文:がん+編集部

 BRCA陽性の転移性膵臓がん患者さんの初回治療後の維持療法として、オラパリブ(製品名:リムパーザ)を欧州医薬品評価委員会(CHMP)が承認勧告を行いました。

リムパーザ、プラセボに対し病勢進行または死亡に至る期間を2倍に延長

 アストラゼネカは6月1日、少なくとも16週間の化学療法(白金製剤ベース)の初回治療で病勢進行がみられなかったBRCA遺伝子変異陽性の転移性膵臓がん患者さんの初回治療後の維持療法として、オラパリブに対し製造販売承認が勧告されたことを発表しました。今回のCHMPによる肯定的見解は、第3相POLO試験の結果に基づくものです。

 POLO試験は、オラパリブ300mgを1日2回投与したグループとプラセボを投与したグループで比較した無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同試験です。プラチナ製剤ベースの一次治療で病勢進行が認められなかったBRCA陽性の転移性膵臓がん患者さん154人を3対2の割合で割り付け、病勢進行が認められるまで投与が継続されました。主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間、二次進行または死亡までの期間、客観的奏効率、健康関連のQOLでした。

 試験の結果、無増悪生存期間の中央値はオラパリブ7.4か月、プラセボ3.8か月で、病勢進行または死亡リスクに至る期間を2倍に延長しました。安全性および忍容性に関しては、これまでの試験とほぼ一致していました。

 同社のオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるJosé Baselga氏は、次のように述べています。

 「過去数十年あまり、進行膵がん患者さんの治療は進歩が見られていません。今回の勧告により、特定のバイオマーカーによって選択されたEUの進行膵がん患者さんに対する初の標的治療薬の提供に一歩近づきました」