イミフィンジと化学療法併用、進展型小細胞肺がんの適応で国内承認

文:がん+編集部

 デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)が、化学療法との併用療法として、進展型小細胞肺がんに対する適応で、国内承認されました。

イミフィンジと化学療法併用で、化学療法よりも全生存期間を延長

 アストラゼネカは8月21日、デュルバルマブ[について、化学療法(エトポシドおよびカルボプラチンまたはシスプラチン)との併用療法で、進展型小細胞肺がんを適応症として、厚生労働省より承認をされたことを発表しました。今回の承認は、第3相CASPIAN試験の結果に基づくものです。

 CASPIAN試験は、進展型小細胞肺がんの患者さん805人を対象に、一次治療としてデュルバルマブと化学療法の併用療法、または同療法にトレメリムマブを追加した併用療法、化学療法の3つを比較した臨床試験です。

 試験の結果、デュルバルマブと化学療法併用療法は、化学療法と比較して全生存期間を延長し、死亡リスクを27%低下させました。全生存期間の中央値は、化学療法10.3か月に対しデュルバルマブと化学療法併用療法は13.0か月でした。奏効率は、化学療法58%に対しデュルバルマブと化学療法併用療法は68%で、化学療法にデュルバルマブを追加することで肺がん関連の症状が悪化するまでの期間の延長が示されました。

 追跡期間中央値が2年を超えた時点の最新の解析においても、デュルバルマブと化学療法併用療法は持続的な有効性が示され、死亡リスクが25%低下することが示されました。安全性に関しては、これまでに認められた安全性プロファイルと一致していました。

 CASPIAN試験の治験担当医師であり、がん研有明病院呼吸器センター長および呼吸器内科部長である西尾誠人氏は、次のように述べています。

 「日本の進展型小細胞肺がん治療において、約20年間、有意に全生存期間を延長するような治療の進歩がありませんでした。今回、化学療法にイミフィンジを上乗せすることにより有意に全生存期間を延長することが示されたことで、新たに進展型小細胞肺がんがイミフィンジの適応に追加され、進展型小細胞肺がんの一次治療の選択肢を日本の患者さんに提供できるようになりました。忍容性も良好であり、患者さんの状態に応じてイミフィンジとカルボプラチンまたはシスプラチンとを併用できる新たな機会を得ることができました」