バベンチオ、局所進行または転移性の尿路上皮がんの適応で追加承認

文:がん+編集部

 アベルマブ(製品名:バベンチオ)が、局所進行または転移性の尿路上皮がんの適応で追加承認されました。

バベンチオ、全患者およびPD-L1陽性患者さんの全生存期間を有意に延長

 メルクバイオファーマは2月24日、「根治切除不能な尿路上皮がんにおける化学療法後の維持療法」の治療薬として、ファイザーと共同開発中の抗PD-L1抗体アベルマブの製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、JAVELIN Bladder100試験の結果などに基づくものです。

 JAVELIN Bladder 100試験は、白金製剤を含む一次化学療法で疾患進行が認められていない局所進行または転移性の尿路上皮がんを対象に、アベルマブとベストサポーティブケアの併用による維持療法と、ベストサポーティブケアのみを受けた患者さんを比較した第3相臨床試験です。主要評価項目は全患者さんおよびPD-L1陽性患者さんの全生存期間、副次的評価項目は無増悪生存期間、抗腫瘍効果、安全性、薬物動態、免疫原性、バイオマーカー、患者報告アウトカムなどでした。

 試験の結果、アベルマブとベストサポーティブケアの併用療法は、ベストサポーティブケアのみと比べて、全患者さんおよびPD-L1陽性患者さんで全生存期間の有意な延長が認められました。安全性に関しては、他のJAVELIN試験で認められた安全性プロファイルと一貫していました。

 メルクバイオファーマの松下信利取締役研究開発本部長は、次のように述べています。

 「本日のバベンチオの承認により、局所進行または転移性尿路上皮癌の一次治療における標準治療のパラダイムシフトに貢献する機会が得られたことを大変うれしく思います。この新しい治療概念が、標準的な治療となることに期待を寄せ、これからも治療に従事する専門家の皆さま方により一層の協力をして、患者さんのベネフィットを向上する機会創出に尽力してまいります」

 また、ファイザーR&D合同会社の石橋太郎社長は、次のように述べています。

 「進行すると治療が難しい尿路上皮がんは、長年にわたり OS を改善する治療法が求められていました。本日、尿路上皮がんにおける維持療法として、バベンチオの適応拡大が承認されたことを嬉しく思います。治験にご参加いただいた患者さまとご家族の皆さまに心より感謝申し上げます。今後も革新的な薬剤の開発を進め、アンメットニーズを満たすことができるよう尽力してまいります」