「キイトルーダ+化学療法」併用療法、食道・食道胃接合部がんに対しFDAが承認

文:がん+編集部

 「ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)+化学療法(プラチナ製剤/フッ化ピリミジン系製剤)」併用療法が、局所進行または転移性の食道がんおよび食道胃接合部がんに対する効能・効果で米国食品医薬品局(FDA)に承認されました。

「キイトルーダ+化学療法」併用療法、化学療法に対し死亡リスクを27%低下

 米メルク社は3月23日、「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法が、局所進行または転移性食道がんおよび食道胃接合部がんに対し、FDAから承認されたことを発表しました。今回の承認は、KEYNOTE-590試験の結果に基づくものです。

 KEYNOTE-590試験は、外科的切除または根治的化学放射線療法の対象とならない、転移性または局所進行食道がんまたは食道胃接合部がん(腫瘍の中心が食道胃接合部の上1~5cmにあるもの)の患者さん749人を対象に、「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法と化学療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間と無増悪生存期間、副次的評価項目は全奏効率と奏効期間でした。

 その結果、組織型やPD-L1の発現の有無にかかわらず、「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法の全生存期間(中央値)は12.4か月、化学療法は9.8か月で、死亡リスクを27%低下。無増悪生存期間(中央値)は、それぞれ6.3か月と5.8か月で、病勢進行または死亡リスクを35%低下しました。副次的評価項目の全奏効率はそれぞれ45%と29%、奏効期間(中央値)は8.3か月と6.0か月でした。

 ペムブロリズマブの治療中断にいたった有害事象で最も高頻度(2%以上)で認められたのは、好中球減少症(19%)、疲労/無力症(8%)、白血球数の減少(5%)、肺炎(5%)、食欲減退(4.3%)、貧血(3.2%)、血液中のクレアチニン値の上昇(3.2%)、口内炎(3.2%)、倦怠感(3.0%)、血小板減少症(3%)、肺臓炎(2.7%)、下痢(2.4%)、嚥下障害(2.2%)、吐気(2.2%)でした。また、ペムブロリズマブ+化学療法併用群で最も高頻度(全グレード、20%以上)で認められたのは、悪心(67%)、疲労(57%)、食欲減退(44%)、便秘(40%)、下痢(36%)、嘔吐(34%)、口内炎(27%)、体重減少(24%)でした。

 Dana-Farber/Brigham and Women’s Cancer CenterのCenter for Esophageal and Gastric Cancerのディレクター、Peter Enzinger博士は、次のように述べています。

 「食道がんの生存率は一般的に低く、新しい一次治療が喫緊に求められています。本日の承認取得により、キイトルーダは、PD-L1発現の有無や腫瘍の組織型にかかわらず、FU/シスプラチンのみの場合よりも生存期間を改善すると認められた治療法として、外科的切除や根治的化学放射線療法が適さない局所進行または転移性食道がんまたは食道胃接合部がんと新たに診断される患者さんに対する新しい治療の選択肢となります」