子宮頸部円錐切除後の頸管狭窄を予防するデバイスを開発

文:がん+編集部

 子宮頸部円錐切除後の頸管狭窄を予防するデバイスが開発されました。今後、世界中の医療施設での使用が期待されます。

「アテロコラーゲンビトリゲル」を子宮頸部円錐切除部へ留置することで、術後の子宮頸管狭窄を予防

 佐賀大学は4月14日、糸状アテロコラーゲンビトリゲルを子宮頸部円錐切除部へ留置することで、子宮頸部円錐切除手術後の子宮頸管狭窄を予防することを証明したことを発表しました。同大医学部産科婦人科学講座・子宮頸がん予防医学講座の橋口真理子講師らと、農研機構の研究グループによるものです。

 子宮頸がんの術後に、頸管(腟と子宮体部をつなぐ通路)の高度の狭窄を合併症として来した場合、子宮の全摘出が必要となります。患者さんの大多数は妊娠適齢期に該当するため、狭窄予防治療の開発は喫緊の課題でした。

 研究グループはこれまで、高密度コラーゲン線維網の新素材である「コラーゲンビトリゲル」を用いて、痛んだ臓器の再生を促進し、線維化を予防するデバイスを開発してきました。

 今回新たに、「アテロコラーゲンビトリゲル」を子宮頸部円錐切除部へ留置することで、子宮頸部円錐切除手術後の子宮頸管狭窄を予防することを証明し、報告しました。

 研究グループは、発表に際し、次のように述べています。

「私達が開発した、糸状アテロコラーゲンビトリゲルによる子宮頸部円錐切除後の頸管狭窄抑制治療は、全く特殊な装置を必要とせず、残存頸管内にビトリゲルを挿入して留置するだけの独創的かつ簡単な手技であり、非常に安価に施術することが可能と考えられます。今後、世界中の医療施設での使用が期待されます」

※アテロコラーゲン:アレルギー反応の原因といわれる、コラーゲンの3重らせん構造の両端にある「らせん状」ではない部分を除去して精製したコラーゲン。