エーザイと国がん、希少がんや難治性がんに対する薬剤開発を加速させる研究を開始

文:がん+編集部

 エーザイと国立がん研究センターは、治療効果予測能が高いとされる、日本人がん患者さんの腫瘍組織を免疫不全マウスに移植した動物モデル「PDX」と、がんゲノムデータを用いた希少がんや難治性がんに対する薬剤開発を加速させる研究を開始しました。

本研究を基に、希少がんと難治性がんを対象に医師主導治験を実施し承認申請を目指す

 エーザイは5月14日、国立がん研究センターと「希少がんならびに難治性がんに対する抗がん剤治療開発を加速させる創薬研究手法に関する研究」に関する研究開発契約を締結し、研究活動を開始したことを発表しました。

 今回の研究開発では、同社と国立がん研究センターが共同で、エーザイが創製した新薬候補品に対して、PDXで臓器横断的に非臨床研究を行い、臨床試験に移行すべき薬剤と対象がん種を決定します。そのうえで、希少がんと難治性がんを対象に医師主導治験を実施し、臨床での有用性を確認するとともに承認申請を目指します。さらに、治療前後の腫瘍組織からPDXを樹立し、薬剤応答性やがんゲノムの比較解析を行い、新規創薬ターゲットの探索と薬剤耐性機序の解明に取り組み、新たな創薬への展開が検討されます。

 同社と国立がん研究センターは、次のように述べています。

 「本契約に基づく研究開発を通じて、アンメット・メディカル・ニーズの高い希少がんならびに難治性がんに対する治療薬の創出に取り組むことによって、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります」