「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、進行性腎細胞がんの一次治療としてFDAが承認

文:がん+編集部

 「レンバチニブ(製品名:レンビマ)+ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」併用療法が、進行性腎細胞がんの一次治療として、米国食品医薬品局(FDA)に承認されました。

「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、スーテントと比べて病勢進行または死亡リスクを61%減少

 エーザイと米メルク社は8月12日、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法が、成人の進行性腎細胞がんに対する一次治療としての適応で、FDAより承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、CLEAR(307)試験/KEYNOTE-581試験の結果に基づくものです。

 CLEAR(307)試験/KEYNOTE-581試験は、進行性腎細胞がん患者さん1,069人を対象に、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法とスニチニブ(製品名:スーテント)を比較した第3相試験です。試験参加にあたり、患者さんのPD-L1の発現状態は問われませんでしたが、活動性の自己免疫疾患または免疫抑制が必要な患者さんは不適格と判断されました。主要評価項目は無増悪生存期間、全生存期間、副次的評価項目は奏効率などでした。

 解析の結果、無増悪生存期間の中央値が、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法23.9か月、スニチニブ9.2か月で、病勢進行または死亡リスクが61%低下。全生存期間の解析では、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法はスニチニブと比較して、死亡リスクが34%低下しました。奏効率では、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法が71%(完全奏効率16%/部分奏効率55%)、スニチニブが36%(完全奏効率4%/部分奏効率32%)でした。

 「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法で認められた致死的な有害事象は4.3%に発現しました。具体的には、心肺停止(0.9%)、敗血症(0.9%)、不整脈(0.3%)、自己免疫性肝炎(0.3%)、呼吸困難(0.3%)、高血圧クリーゼ(0.3%)、血中クレアチニン増加(0.3%)、多臓器機能不全症候群(0.3%)、筋無力症候群(0.3%)、心筋炎(0.3%)、腎炎(0.3%)、肺臓炎(0.3%)、動脈瘤破裂(0.3%)、くも膜下出血(0.3%)が含まれました。

 また、重篤な有害事象が51%で発現し、2%以上で発現した重篤な有害事象は、出血性イベント(5%)、下痢(4%)、高血圧(3%)、心筋梗塞(3%)、肺臓炎(3%)、嘔吐(3%)、急性腎障害(2%)、副腎機能不全(2%)、呼吸困難(2%)、および肺炎(2%)でした。恒久的な投与中止に至った有害事象は、37%で発現し、「レンバチニブ」のみは26%、「ペムブロリズマブ」のみは29%、および両薬剤は13%でした。頻度が高い(2%以上で発現した)投与中止に至った有害事象は、肺臓炎(3%)、心筋梗塞(3%)、肝毒性(3%)、急性腎障害(3%)、発疹(3%)、および下痢(2%)でした。

 Memorial Sloan Kettering Cancer Center, Genitourinary Oncology ServiceのKidney Cancer Section HeadならびにJack and Dorothy Byrne Chair in Clinical OncologyであるRobert Motzer博士は、次のように述べています。

 「このたびの承認は、「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法が、スニチニブと比較して、増悪または死亡のリスクを有意に減少させた臨床試結果等に基づいています。本承認は新たに進行性腎細胞がんと診断された患者様にとって重要なマイルストンであり、一次治療における有望な併用治療オプションを提供することができます」