「キイトルーダ+化学療法±アバスチン」、治療抵抗性の再発・転移性子宮頸がんの一次治療として死亡リスクを3分の1に低減

文:がん+編集部

 「ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)+化学療法±ベバシズマブ(製品名:アバスチン)併用療法が、治療抵抗性の再発または転移性子宮頸がんの一次治療として、有効性を示しました。

キイトルーダ併用で、全生存期間、無増悪再発期間、奏効率のいずれも改善

 米メルク社は9月18日、治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんを対象に、「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法を一次治療として評価したKEYNOTE-826試験の完全な結果が2021年欧州臨床腫瘍会議(ESMO)で報告されたことを発表しました。

 KEYNOTE-826試験は、放射線増感剤としての併用を除く化学療法による治療歴のない治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんの成人患者さん617人を対象に、一次治療として「化学療法±ベバシズマブ」併用療法に対するペムブロリズマブの上乗せ効果を評価した第3相試験です。化学療法は、パクリタキセル+シスプラチンまたはパクリタキセル+カルボプラチンが行われました。主要評価項目は全生存期間と無増悪再発期間、副次的評価項目は奏効率、奏効期間、安全性などでした。

 試験の結果、「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法は「化学療法±ベバシズマブ」併用療法と比べ死亡リスクを33%、病勢進行または再発リスクを35%低下しました。

 安全性に関して、グレード3以上の有害事象が、「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法で68.4%、「化学療法±ベバシズマブ」併用療法で64.1%の患者さんに認められました。「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法を受けた患者さんの31.3%がいずれかの治療を、3.3%の患者さんがすべての治療を有害事象による中断しました。「化学療法±ベバシズマブ」では、22.3%の患者さんがいずれかの治療を、1.9%の患者さんがすべての治療を中断しました。

 主な解析結果は、以下の通りです。

全生存期間(中央値)
「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法:24.4か月
「化学療法±ベバシズマブ」併用療法:16.5か月
無増悪再発期間(中央値)
「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法:10.4か月
「化学療法±ベバシズマブ」併用療法:8.2か月
奏効率
「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法:65.9%
「化学療法±ベバシズマブ」併用療法:50.8%
奏効期間(中央値)
「ペムブロリズマブ+化学療法±ベバシズマブ」併用療法:18.0か月
「化学療法±ベバシズマブ」併用療法:10.4か月

 同社研究開発本部のシニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、次のように述べています。

 「キイトルーダと化学療法の併用療法にベバシズマブを加えた治療は、治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんの一次治療に対する、統計学的に有意な全生存期間の延長が認められた初めての抗PD-1/PD-L1抗体ベースのレジメンです。このデータは、治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がん患者さんの転帰を改善する非常に重要な役割をキイトルーダが果たしうることを示しています。当社は今後も革新的な併用療法により、子宮頸がんなどの死亡率の高いがんと闘う患者さんの生存期間を延長するための研究に優先して注力します」