進行性子宮内膜がんに対し「レンビマ+キイトルーダ」を評価した309試験/KEYNOTE-775試験の結果が、the New England Journal of Medicineに掲載

2022/02/14

文:がん+編集部

 進行性子宮内膜がんを対象に、「レンバチニブ(製品名:レンビマ)+ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」併用療法を評価した309試験/KEYNOTE-775試験の結果が、the New England Journal of Medicineに掲載。同併用療法は、化学療法と比較して全生存期間と無増悪生存期間を有意に改善しました。

「レンビマ+キイトルーダ」、進行性子宮内膜がんに対し有効性を示す

 エーザイとメルク社は2022年1月20日、進行性子宮内膜がんに対し「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法を評価した309試験/KEYNOTE-775試験の結果が、the New England Journal of Medicineに掲載されたことを発表しました。

 309試験/KEYNOTE-775試験は、1回以上のプラチナ製剤による前治療歴のある進行性子宮内膜がん患者さん827人を対象に、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法と医師選択による化学療法(ドキソルビシンまたはパクリタキセル)を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、無増悪生存期間、副次的評価項目は全奏効率などでした。

 試験の結果、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法は化学療法と比較して、全生存期間と無増悪生存期間を統計学的に有意な延長を示しました。

 Merck & Co, Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. 研究開発本部 オンコロジークリニカルリサーチのバイスプレジデントであるGregory Lubiniecki博士は、次のように述べています。

 「子宮内膜がんの罹患率は、世界的に増加し続けているにも関わらず、プラチナ製剤による治療後に増悪した進行性または再発性の患者さんの治療オプションは限られていました。KEYNOTE-775試験/309試験は、米国をはじめ世界各国における、進行性子宮内膜がんに対するキイトルーダとレンビマの併用療法の承認取得を支持する重要な臨床第3相試験です。本併用療法は、これらの患者さんに対して初めて承認された免疫療法とチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法となりました」

 また、Eisai Inc. オンコロジービジネスグループクリニカルリサーチのシニアバイスプレジデントであるCorina Ductus医師は、次のように述べています。

 「臨床第3相309試験/KEYNOTE-775試験結果は、エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. が協力して、進行性子宮内膜がんなどの治療困難ながん患者様のアンメット・ニーズを満たすことにコミットし続けていることの成果です。本試験結果がthe New England Journal of Medicineに掲載されたことは、レンビマとキイトルーダの併用療法の可能性を探索する両社の共同研究の重要性を示しています」