イムブルビカ、未治療のマントル細胞リンパ腫に対する効能・効果で国内承認

2023/03/13

文:がん+編集部

 イブルチニブ(製品名:イムブルビカ)が、未治療のマントル細胞リンパ腫に対する効能・効果で国内承認を取得しました。

「イムブルビカ+BR療法」、「プラセボ+BR療法」と比較して病勢進行または死亡リスクを25%低下

 ヤンセンファーマ株式会社は2023年2月24日、イブルチニブが、未治療のマントル細胞リンパ腫に対する製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、SHINE試験の結果に基づくものです。

 SHINE試験は、65歳以上の未治療のマントル細胞リンパ腫の患者さん523人を対象に、「イブルチニブ+BR療法(ベンダムスチン+リツキシマブ)」と「プラセボ+BR療法」を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間でした。

 解析の結果、「イブルチニブ+BR療法」は「プラセボ+BR療法」と比較して、病勢進行または死亡リスクを25%低下。それぞれの無増悪生存期間の中央値は、80.6か月と52.9か月でした。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫していました。イブルチニブが投与された患者さん259人の91.5%で副作用が認められ、主な症状は、発疹37.1%、下痢28.6%、肺炎25.5%、血小板減少症24.7%、悪心22.4%などでした。

 同社の代表取締役社長である關口修平氏は、次のように述べています。

 「今回の承認は、この難治性の血液がんと共に生きる患者さんに変革をもたらすだけでなく、日本の患者さんに革新的な医薬品をご提供するという当社のコミットメントを裏付けるものです」