再発・難治性の多発性骨髄腫を対象にBlenrepを評価したDREAMM-8試験の結果を発表

2024/04/23

文:がん+編集部

 再発または難治性の多発性骨髄腫を対象に、ベランタマブ マホドチン(製品名:Blenrep)の併用療法を評価したDREAMM-8試験の結果を発表。無増悪生存期間の改善が認められました。

「Blenrep+PomDex」、「ベルケイド+PomDex」と比較して統計学的有意に無増悪生存期間を改善

 グラクソ・スミスクライン社は2024年3月7日、DREAMM-8試験の中間解析の結果を発表しました。

 DREAMM-8試験は、1ライン以上の多発性骨髄腫治療歴(レナリドミドを含む治療を含む)があり、直近の治療中または治療後に病勢進行が確認された再発または難治性の多発性骨髄腫患者さん302人を対象に、「ベランタマブ マホドチン+PomDex」併用療法と「ボルテゾミブ(製品名:ベルケイド)+PomDex」併用療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間、全奏効率、奏効期間、次世代シークエンシングにより評価した微小残存病変陰性率、安全性、患者さんの報告による生活の質のアウトカムなどでした。

 事前に規定された中間解析の結果、「ベランタマブ マホドチン+PomDex」併用療法は「ボルテゾミブ+PomDex」併用療法と比較して、無増悪生存期間の統計学的有意かつ臨床的に意義のある延長を認めました。全生存期間でも「ベランタマブ マホドチン+PomDex」併用療法は「ボルテゾミブ+PomDex」併用療法と比較して良好な傾向を認めました。

 安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと概ね一致していました。

 同社のR&Dオンコロジー部門のグローバルヘッドでSVPのヘシャム・アブドラ氏は、次のように述べています。

 「DREAMM-7試験およびDREAMM-8試験の結果は、Blenrep(ベランタマブ マホドチン)の併用療法において明確な有効性を示し、臨床上の確たるエビデンスとなります。これらの併用療法は承認されれば、再発または難治性の多発性骨髄腫の治療のあり方や標準治療を進歩させることができると信じています。今後、これらのデータを基に規制当局と協議します。新たな作用機序を有した、有効性のある容易な投与が可能な治療法に対するアンメットメディカルニーズは高いことから、患者さんにとっても素晴らしいお知らせと考えます」