プラチナ製剤抵抗性の卵巣がんを対象にDS-6000/R-DXdを評価するREJOICEOvarian01試験開始

2024/04/25

文:がん+編集部

 プラチナ製剤抵抗性の卵巣がんを対象に、抗CDH6抗体薬物複合体「DS-6000/R-DXd」を評価するREJOICEOvarian01試験が開始されました。

DS-6000/R-DXd、抗CDH6抗体と複数のトポイソメラーゼⅠ阻害剤を結合させた抗体薬物複合体

 第一三共株式会社は2024年4月4日、REJOICEOvarian01試験で、最初の患者さんへの投与を開始したことを発表しました。

 REJOICEOvarian01試験は、化学療法による前治療歴のあるプラチナ抵抗性の進行性卵巣がん、原発性腹膜がん、卵管がん患者さん650人(予定)を対象に、DS-6000/R-DXdの有効性と安全性を評価する2つのパートで構成された第2/3相臨床試験です。

 第2相パートでは、3つの投与量におけるDS-6000/R-DXdの有効性および安全性を評価し、第3相パートにおける推奨用量が決定されます。主要評価項目は客観的奏効率、副次評価項目は無増悪生存期間、奏効期間、病勢コントロール率、安全性などです。

 第3相パートでは、DS-6000/R-DXdと治験医師選択薬(化学療法)を比較して有効性および安全性が評価されます。主要評価項目は客観的奏効率、無増悪生存期間、副次評価項目は奏効期間、病勢コントロール率、全生存期間、安全性などです。

 DS-6000/R-DXdは、がん細胞表面に発現するCDH6抗体を標的とした抗体と、複数のトポイソメラーゼⅠ阻害剤(DXd)をリンカーを介して結合させ、がん細胞の内部へDXdを届ける抗体薬物複合体です。

 同社は、次のように述べています。

 「当社は、卵巣がん患者さんに新たな治療の選択肢を提供するため、本試験を通じて本剤の価値を評価するとともに、当社のDXd ADCポートフォリオの価値最大化を目指してまいります」