再発小細胞肺がんを対象にイフィナタマブ デルクステカンを評価するIDeate-Lung02試験開始
2024/09/06
文:がん+編集部
再発小細胞肺がんを対象に、抗B7-H3抗体薬物複合体イフィナタマブ デルクステカンを評価するIDeate-Lung02試験が開始されました。
イフィナタマブ デルクステカン、抗B7-H3抗体とトポイソメラーゼⅠ阻害薬を結合させた抗体薬物複合体
第一三共株式会社は2024年8月2日、IDeate-Lung02試験で最初の患者さんに対しイフィナタマブ デルクステカンの投与を開始したことを発表しました。
IDeate-Lung02試験は、化学療法による前治療歴のある再発小細胞肺がん患者さんを対象に、イフィナタマブ デルクステカンと治験医師選択薬(化学療法)を比較した第3相試験です。主要評価項目は客観的奏効率、全生存期間、副次評価項目は無増悪生存期間、奏効期間、病勢コントロール率、安全性などです。
イフィナタマブ デルクステカンは、抗B7-H3抗体とトポイソメラーゼⅠ阻害薬を結合させた抗体薬物複合体です。がん細胞の表面に発現するB7-H3タンパク質は、小細胞肺がんを含むさまざまながん種で過剰発現し、がんの進行や予後悪化に関係しているといわれています。この薬剤は、B7-H3を標的とした抗B7-H3抗体1つに約4つのトポイソメラーゼⅠ阻害薬を結合させており、がん細胞の内部へトポイソメラーゼⅠ阻害薬を届けます。