進展型小細胞肺がん対象、イフィナタマブ デルクステカンを評価したIDeate-Lung01試験の中間解析結果を発表
2024/10/16
文:がん+編集部
進展型小細胞肺がんを対象に、抗B7-H3抗体薬物複合体「イフィナタマブ デルクステカン」を評価したIDeate-Lung01試験の中間解析結果が発表されました。
イフィナタマブ デルクステカン(12mg/kg)投与で、客観的奏効率54.8%・無増悪生存期間中央値5.5か月・全生存期間中央値11.8か月
第一三共株式会社は2024年9月9日、IDeate-Lung01試験の中間解析結果を発表しました。
IDeate-Lung01試験は、前治療歴のある進展型小細胞肺がん患者さんを対象に、2つの投与量におけるイフィナタマブ デルクステカンの有効性と安全性を評価する第2相試験です。至適用量検討パートと推奨用量における安全性をさらに評価する登録拡大パートの2つで構成されています。
中間解析の結果、至適用量検討パート12mg/kg投与グループの42人において、主要評価項目である客観的奏効率は54.8%でした。副次評価項目である奏効期間の中央値は4.2か月、病勢コントロール率は90.5%、無増悪生存期間の中央値は5.5か月、全生存期間の中央値は11.8か月でした。
また、サブグループ解析では、試験開始時点で頭蓋内に標的病変がある患者さん10人において、頭蓋内病変の客観的奏効率は50.0%でした。
安全性に関しては、新たな懸念は認められず、これまでに認められている安全性プロファイルと同様の傾向でした。グレード3以上の有害事象は50.0%に認められ、間質性肺疾患については、5人が間質性肺疾患と判定されました。このうち4人が低グレード(グレード1および2)であり、グレード3は1人でした。グレード5(死亡)の間質性肺疾患は認められませんでした。
今回発表された至適用量検討パートの結果に基づき、同試験の登録拡大パートおよび、現在進行中の再発小細胞肺がん患者さんを対象とした第3相IDeate-Lung02試験における投与量として、12mg/kgが選択されました。