EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん 新薬が承認申請

文:がん+編集部

 EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん(NSCLC)に対する新たな治療薬の承認申請が行われました。一次治療の標準治療のひとつであるイレッサとの比較で、高い有効性と忍容性が確認されたそうです。

5つ目のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬のダコミチニブ

 ファイザー株式会社は5月28日、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)のダコミチニブについて、EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん(NSCLC)の効能・効果で国内での製造販売承認を申請したと発表しました。

 今回の申請は、未治療のEGFR活性化変異がある局所進行性または転移性NSCLCの患者さんを対象に、ダコミチニブとゲフィチニブ(製品名:イレッサ)を比較した国際共同第3相ARCHER1050試験の結果に基づくものです。ゲフィチニブは、一次治療の標準治療のひとつであり、第1世代EGFR-TKIと呼ばれています。試験の結果、ダコミチニブはゲフィチニブと比較して、高い有効性と忍容性が確認されたそうです。無増悪生存期間(PFS)の中央値は、ダコミチニブ群が14.7か月、ゲフィチニブ群が9.2か月だったとしています。

 同試験においてダコミチニブ群で認められた有害事象は、これまでの臨床試験結果と一貫していました。多く認められた有害事象は、下痢(87%)、爪の変化(62%)、発疹/ざ瘡様皮膚炎(ざそうようひふえん)(49%)、口内炎(44%)だったそうです。ダコミチニブ群で多く認められたグレード3の重度の有害事象は、発疹(14%)と下痢(8%)でした。ダコミチニブ群では、生命を脅かす、または不能となるグレード4の有害事象が2%に認められ、有害事象による死亡であるグレード5の下痢および肝疾患が各1例に認められたそうです。薬剤と関連のある有害事象による投与中止は、ダコミチニブ群で10%、ゲフィチニブ群で7%に認められたとしています。

 ダコミチニブは、2018年4月に米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)にEGFR活性化変異がある局所進行性または転移性NSCLCの治療薬として承認申請し、受理されています。

※薬によって生じる副作用にどれだけ耐えられるかの程度を示したものです。薬の副作用が十分に耐えられる程度であれば、「忍容性が高い」といいます。

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