多発性骨髄腫の維持療法に関する臨床試験で無増悪生存期間を延長

文:がん+編集部

 大量化学療法と自家造血幹細胞移植で治療効果がみられた多発性骨髄腫の成人患者さんを対象とした、ニンラーロの第3相臨床試験の結果、統計学的に有意な無増悪生存期間(PFS)の延長が示されました。適応の拡大が期待されます。

イキサゾミブの適応拡大に期待

 武田薬品工業株式会社は7月12日、第3相臨床試験のTOURMALINE-MM3試験で維持療法として経口で単剤投与されたイキサゾミブ(製品名:ニンラーロ)が、統計学的に有意な無増悪生存期間(PFS)※1の延長を示したと発表しました。

 TOURMALINE-MM3試験では、多発性骨髄腫と診断され、大量化学療法と自家造血幹細胞移植で治療効果がみられた成人患者さん656名を対象に、維持療法としてのイキサゾミブの有効性が検討されました。

 試験の結果、維持療法として経口で単剤投与されたイキサゾミブが、プラセボと比較して統計学的に有意なPFSの延長を示したそうです。この試験で、安全性に関する新たな兆候は認められませんでした。イキサゾミブの維持療法における安全性プロファイルは、イキサゾミブ単剤投与ですでにわかっている安全性プロファイルと同様だったそうです。

 多発性骨髄腫は、形質細胞という血液細胞ががん化することで発生する血液がんです。40歳未満での発症は珍しく、年齢が進むにつれて発症数が増加します。性別で見ると、男性にやや多い傾向があります。日本では1年間に人口10万人あたり5人発症するとされています。

 イキサゾミブは現在、日本で「再発又は難治性の多発性骨髄腫」の適応で承認されており、多発性骨髄腫に対する自家造血幹細胞移植後の維持療法としては承認されていません。今後、適応の拡大が期待されます。

※1 奏効例(完全または30%の部分消失)で治療中にがんが進行せず安定した状態の期間のことです。

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