多発性骨髄腫の新薬「Selinexor」が米FDAに承認申請

文:がん+編集部

 5剤抵抗性の多発性骨髄腫の新薬の米国FDAへの承認申請が開始されました。米国での承認が認められれば、日本での承認にも期待されます。

米国で承認された場合は日本での承認にも期待

 米カリオファーム社は7月19日、Selinexorについて、5剤抵抗性の多発性骨髄腫患者さんへの治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)への承認申請を開始したことを発表しました。

 5剤抵抗性の多発性骨髄腫とは、ボルテゾミブ(製品名:ベルケイド)カルフィルゾミブ(製品名:カイプロリス)レナリドミド(製品名:レブラミド)ポマリドミド(製品名:ポマリスト)ダラツムマブ(製品名:ダラザレックス) での治療歴があり、治療効果がみられなくなった多発性骨髄腫のことです。Selinexorは、5剤抵抗性の多発性骨髄腫の適応で、FDAからオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)とファストトラック(優先審査)に指定されています。

 Selinexorは、細胞が持つ腫瘍抑制機能を再び活性化し、その働きを強くする働きがあります。そのため、正常な細胞にはほとんど影響を与えずに、がん細胞が細胞死(アポトーシス)を起こすように誘導すると考えられています。

 多発性骨髄腫は、形質細胞という血液細胞ががん化することで発生する血液がんです。40歳未満での発症は珍しく、年齢が進むにつれて発症数が増加します。性別で見ると、男性にやや多い傾向があります。日本では1年間に人口10万人あたり5人発症するとされています。

 今回の申請は、2018年下半期中に完了する予定だそうです。米国での承認が認められた場合は、日本での承認も期待されます。