免疫チェックポイント阻害薬の治療効果を血液検査で予測

文:がん+編集部

 免疫チェックポイント阻害薬の治療効果を予測する方法が開発されました。体に負担の少ない血液検査です。

抗PD-1抗体治療前に、治療効果を診断できる可能性も

 大阪大学は2月22日、抗PD-1抗体の治療効果予測につながる、がん患者さんの血液中のTリンパ活性を測定する検査方法を開発したことを発表しました。同大大学院医学系研究科の岩堀幸太特任講師、和田尚特任教授、新谷康准教授、熊ノ郷淳教授らの研究グループによるものです。

 研究グループは、Tリンパ球とがん細胞の両方に結合する分子に着目。非小細胞肺がん患者さんの血液中に存在するTリンパ球のがん細胞に対する傷害活性を測定する方法を開発しました。この方法で、患者さんの血液中のTリンパ球とがん細胞内のTリンパ球の活性をそれぞれ測定した結果、両者の相関関係を確認。がん組織内のTリンパ球活性が高い患者さんは、血液中のTリンパ球活性も高い傾向がみられたそうです。

 実際に、抗PD-1抗体治療を受ける非小細胞肺がん患者さんたちを対象に、治療前の血液中のTリンパ球活性を測定したところ、Tリンパ球活性が高かった患者さんで、抗PD-1抗体の治療効果がみられ、長期間治療を継続できる傾向が確認できました。これにより、この手法で抗PD-1抗体の治療効果を予測できる可能性が示されたとしています。

 免疫チェックポイント阻害薬は、長期にわたり効果がある患者さんがいる一方で、効果がない患者さんも多くいるため、効果があるかどうかを治療前に把握することは重要です。体への負担が少ない血液検査によって、抗PD-1抗体の治療効果が予測できるようになれば、患者さんの最適な治療選択につながると期待されます。