ヴァンフリタ、FLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病で承認

2019/07/01

文:がん+編集部

 キザルチニブ(製品名:ヴァンフリタ)が、再発または難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病の効能・効果で国内承認されました。

ヴァンフリタ、QuANTUM-R試験で死亡リスクを24%減少

 第一三共株式会社は6月18日に、抗悪性腫瘍剤/ FLT3阻害剤キザルチニブが、再発または難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病の効能・効果で国内の製造販売承認を取得したことを発表しました。グローバル第3相のQuANTUM-R試験、および国内第2相臨床試験の結果に基づいたものです。

 QuANTUM-R試験は、FLT3-ITD変異を有する再発または難治性の急性骨髄性白血病患者さん367人を対象に、キザルチニブと化学療法を比較して、全生存期間や無イベント生存期間などで評価した臨床試験です。キザルチニブの全生存期間の中央値は6.2か月、化学療法の中央値は4.7か月で、キザルチニブは死亡リスクを24%減少させました。安全性に関しては、グレード3以上の主な有害事象は、血小板数減少、貧血、好中球減少、発熱性好中球減少、白血球数減少、敗血症性ショック、低カリウム血症、肺炎が確認されましたが、新たな懸念は認められませんでした。