再発または難治性の非ホジキンリンパ腫と慢性リンパ性白血病を対象に、CTX-177を評価する第1相試験を米国で開始

2022/09/22

文:がん+編集部

 再発または難治性の非ホジキンリンパ腫もしくは、慢性リンパ性白血病を対象に、MALT1阻害薬「CTX-177」を評価する第1相試験を米国で開始されました。

CTX-177、MALT1の活性を阻害することで抗腫瘍効果を発揮

 Chordia Therapeuticsは2022年8月29日、小野薬品工業が、再発または難治性の非ホジキンリンパ腫もしくは慢性リンパ性白血病を対象に、CTX-177を評価する第1相試験を米国で開始したことを発表しました。

 CTX-177は、2020年に同社が小野薬品工業にライセンス供与したMALT1阻害薬です。MALT1は、リンパ球系血液細胞の細胞内シグナル伝達経路に関与するタンパク質です。MALT1の活性化は、リンパ球の悪性腫瘍に重要な役割を果たすことが報告されており、CTX-177は、MALT1の活性を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮すると考えられています。

 今回開始された試験は、再発または難治性の非ホジキンリンパ腫もしくは、慢性リンパ性白血病を対象に、CTX-177の用量漸増と用量拡大の2つのパートで構成された第1相試験です。主要評価項目は最大耐用量、有害事象の発生率、副次的評価項目は血漿中濃度、全奏効率、奏効期間、無増悪生存期間、全生存期間などです。