TS-1、HR陽性/HER2陰性の再発高リスク乳がんの術後化学療法として適応追加
2022/12/15
文:がん+編集部
ホルモン受容体(HR)陽性かつHER2陰性の再発高リスク乳がん患者さんに対する術後化学療法として、ティーエスワン(TS-1)が承認されました。
TS-1、ホルモン療法と比較して浸潤性疾患や死亡リスクを37%低下
大鵬薬品工業株式会社は2022年11月24日、経口抗がん剤「ティーエスワン(R)」(TS-1)が、HR陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんに対する術後化学療法について、厚生労働省から承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、POTENT試験の結果に基づくものです。
POTENT試験は、ステージ1~3Bの再発リスクが中~高と診断されたHR陽性かつHER2陰性の乳がん患者さんを対象に、「TS-1+ホルモン療法」とホルモン療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は、浸潤性疾患のない生存期間、副次評価項目は、全生存期間、安全性などでした。
中間解析の結果、「TS-1+ホルモン療法」はホルモン療法と比較して、浸潤性疾患や死亡リスクを37%低下しました。
安全性に関しては、これまでに報告されている安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。