新たに多発性骨髄腫と診断された移植非適応の患者さんを対象に、ダラザレックスを評価したMAIA試験の結果を発表

2023/01/30

文:がん+編集部

 新たに多発性骨髄腫と診断された移植非適応の患者さんを対象に、ダラツムマブ(製品名:ダラザレックス)を評価したMAIA試験の有効性とサブグループ解析の結果が発表されました。

D-Rd療法、全生存期間における有効性が一貫して裏付けられる

 ヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズは2022年12月12日、「ダラツムマブ+レナリドミド+デキサメタゾン」併用療法(D-Rd療法)に関するMAIA試験の新たな解析結果を発表しました。

 MAIA試験は、新たに多発性骨髄腫と診断され、大量化学療法を伴う自家造血幹細胞移植(ASCT)が非適応の患者さん737人を対象に、D-Rd療法とRd療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は微小残存病変陰性率、全奏効率、全生存期間などでした。

 今回の解析結果は、2022年の米国血液学会(ASH)年次総会にて口頭発表およびポスター発表されました。今回得られた知見は、臨床的に重要な試験の評価項目および患者集団において、これまで得られたMAIA試験のデータをさらに裏付けるものでした。

 試験責任医師で、メイヨークリニック内科血液部門コンサルタントのShaji Kumar医学博士は、次のように述べています。

 「MAIA試験の初期データは、新たに多発性骨髄腫と診断され、移植非適応の患者さんの治療において、D-Rd療法が標準治療として確立する上で重要な役割を果たしました。今回の新たな解析結果により、D-Rd療法による全生存期間におけるベネフィットが一貫して裏付けられ、またさまざまな年齢や細胞遺伝学的リスクのある患者集団における重要な知見がもたらされました」