再発リスクの高い肝細胞がん対象に「テセントリク+アバスチン」を評価したIMbrave050試験の結果を発表
2023/05/12
文:がん+編集部
根治目的の外科切除またはラジオ波焼灼療法後、再発リスクの高い肝細胞がんを対象に、術後補助療法として「アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)+アバスチン」併用療法を評価したIMbrave050試験の結果を発表。統計学的に有意な無再発生存期間の改善が認められました。
「テセントリク+アバスチン」併用療法、監視療法と比較して再発リスクを28%低下
ロシュ社は2023年4月16日、再発リスクの高い肝細胞がんを対象に、術後補助療法として「アテゾリズマブ+アバスチン」併用療法を評価したIMbrave050試験の結果を発表しました。
IMbrave050試験は、根治目的の切除または焼灼療法後、再発リスクの高い肝細胞がん患者さん668人を対象に、「アテゾリズマブ+アバスチン」併用療法と監視療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は独立判定機関の判定による無再発生存期間、重要な副次的評価項目は全生存期間、主治医の判定による無再発生存期間、PD-L1陽性患者さん対する無再発生存期間などでした。
試験の結果、「アテゾリズマブ+アバスチン」併用療法は監視療法と比較して再発リスクを28%低下。統計学的に有意な無再発生存期間の改善が認められました。重要な副次的評価項目である全生存期間は、解析時点ではまだデータが十分ではありませんでした。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫していました。