卵巣がん患者さんのペイシェントジャーニーに関する調査結果を発表

2023/06/12

文:がん+編集部

 卵巣がん患者さんのペイシェントジャーニーに関するアンケート調査の結果が発表され、早期診断、再発、治療による見た目の変化などにおけるアンメットニーズが明らかになりました。

がん再発時のショックの大きさ、治療による見た目の変化が日常生活に及ぼす影響が明らかに

 アストラゼネカ株式会社は2023年5月24日、卵巣がん患者さんのペイシェントジャーニーにおけるアンメットニーズの把握を目的としたWEBアンケートの調査結果を発表しました。

 今回実施されたWEBアンケートは、過去10年以内に卵巣がんと診断された20代以上の卵巣がん患者さん119人を対象に、2022年9月20日~9月25日に実施。本調査により、卵巣がんの早期診断に向けた課題、再発が患者さんに与える精神的負担の大きさに加えて、治療による見た目の変化が卵巣がん患者さんの日常生活に与える影響の大きさが明らかになりました。

 主な調査結果は、以下の通りです。

医療機関を受診したきっかけ
・お腹がはる、痛みなどの症状がでた:45%
・健康診断で異常が見つかった:23%
・婦人科系疾患の経過観察中に異常が見つかった:19%

受診のきっかけとなった主な症状
・おなかが張る:54%
・下腹部の痛み:50%
・トイレが近い:33%

何らかの自覚症状または健康診断で異常が見つかってから婦人科を受診するまでの期間
・1~2週間後:33%
・3~4週間後:40%
・1~2か月後:33%
・3~4か月後:15%
・その他:3%

婦人科を受診するまでに半月以上かかった理由
・卵巣がんの知識が無く、婦人科を受診する考えに至らなかった:37%
・婦人科を受診した経験が少なく、抵抗があった:22%
・内診を受けるのに抵抗があった:13%

診断される前と現在では、ご自身の卵巣がんに関する知識量にどの程度差がありますか
・かなり差がある:26%
・差がある:24%
・少し差がある:40%
・差がない:10%

診断前より多くの知識を持っていたとしたらどんなことにつながると思いますか
・もっと早い受診につながる:49%
・医師の血盟がより理解できる:49%
・もっと納得感を持って致傷に臨める:25%
・医師とのより円滑にコミュニケーションが取れる:22%
・治療選択が変わる可能性がある:18%
・その他:4%

再発を告知されたときのお気持ちで当てはまるものは
・もう治らないかも知れないと感じて卵巣がんの診断を受けたとき以上にショックだった:44%
・卵巣がんの診断を受けたときと同じくらいショックだった:29%
・覚悟していたのでそこまでショックはなかった:27%

がんになって、日常生活上どのようなことに変化がありましたか
・治療の影響(脱毛など)から、お洒落を楽しめなくなった:31%
・仕事が以前のようにできなくなった:25%
・外出するのが億劫になった:25%
・人と接するのが億劫になった:24%
・家事が以前のようにできなくなった:18%
・経済的な余裕がなくなった:18%
・趣味を楽しめなくなった:13%
・制限が生じて以前より食事を楽しめなくなった:11%
・その他:21%