BRAF融合遺伝子陽性の低悪性度神経膠腫・膵臓がん対象、メクトビを評価する医師主導試験を開始
2023/11/14
文:がん+編集部
BRAF融合遺伝子陽性の低悪性度神経膠腫または膵臓がんを対象に、ビニメチニブ(製品名:メクトビ)を評価する医師主導の第2相試験が開始されました。
国がん中央病院、東病院、北海道大学病院、東北大学病院、京都大学医学部附属病院、九州大学病院の全国6施設で実施
国立がん研究センターは2023年10月10日、医師主導のPerfume試験を開始したことを発表しました。
Perfume試験は、BRAF融合遺伝子または遺伝子再構成陽性の切除不能または再発の低悪性度神経膠腫と膵臓がんを対象に、ビニメチニブ単剤療法の有効性および安全性を評価する第2相試験です。国立がん研究センター中央病院のほか、北海道大学病院、東北大学病院、国立がん研究センター東病院、京都大学医学部附属病院、九州大学病院の全国6施設で実施されます。
同試験の主要評価項目は、奏効割合(RECISTによる中央判定)です。神経膠腫に対する副次的評価項目は、RECISTによる施設判定での奏効割合、RANOによる施設判定での奏効割合、Minor responseを含む奏効割合、無増悪生存期間、全生存期間、病勢制御割合、奏効期間、有害事象発現割合、膵臓がんに対する副次的評価項目は、RECISTによる施設判定での奏効割合、無増悪生存期間、全生存期間、病勢制御割合、奏効期間、有害事象発現割合です。
Perfume試験の参加条件(患者選択基準)は、以下の通りです。
- 文書による同意が得られる
- がん遺伝子パネル検査でBRAF融合遺伝子または遺伝子再構成が検出されている
- 組織学的に低悪性度神経膠腫または膵臓がんであり、切除不能または再発と診断されている
- 各臓器機能が規定内に保たれている
- 低悪性度神経膠腫:12歳以上、体重40kg以上
- 膵臓がん:18歳以上、抗がん剤治療後に悪化している
※上記の患者選択基準は概要で、上記に該当していてもこの治験に参加できないことがあります。