進行胆道がん対象に「イミフィンジ+化学療法」を評価したTOPAZ-1試験、3年時点での解析結果を発表

2024/05/21

文:がん+編集部

 進行胆道がんを対象に、「デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)+化学療法(ゲムシタビンおよびシスプラチン)」を評価したTOPAZ-1試験について、3年時点での生存率解析結果が発表されました。

3年経過時点で生存していた患者さんの割合、「イミフィンジ+化学療法」併用療法は「プラセボ+化学療法」の2倍以上

 アストラゼネカは2024年4月16日、TOPAZ-1試験の3年時点での解析結果を発表しました。

 TOPAZ-1試験は、肝内胆管がん・肝外胆管がん、胆囊がんなどの切除不能な局所進行または転移性胆道がんの患者さん685人を対象に、一次療法として「デュルバルマブ+化学療法」併用療法と「プラセボ+化学療法」比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、主要な副次評価項目は無増悪生存期間、全奏効率、安全性などでした。

 3年経過時点の解析の結果、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法は「プラセボ+化学療法」比較して死亡リスクを26%低下。全生存期間の中央値は、それぞれ12.9か月と11.3か月でした。また、3年経過時点で生存していた患者さんの割合は、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法(14.6%)が「プラセボ+化学療法」(6.9%)の2倍以上となっていました。

 ソウル国立大学病院の内科腫瘍専門医およびソウル国立大学医学部の教授であり、本試験の治験責任医師のDo-Youn Oh氏は、次のように述べています。

 「TOPAZ-1試験の最新データでは、デュルバルマブと化学療法併用群において3年経過時点で化学療法単独群と比較して2倍の進行胆道がん患者さんが生存しており、これまで予後が悪かったこの疾患において特に意義ある進歩を示しています。これらの結果は、この深刻な疾患の患者さんに対する標準治療としてのこの免疫療法に基づく併用療法の長期的なベネフィットを裏付けています」