キイトルーダ、非小細胞肺がんに対する術前・術後の補助療法として国内承認

2024/10/03

文:がん+編集部

 非小細胞肺がんに対する術前・術後の補助療法として、ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)が国内承認されました。

「キイトルーダ+化学療法」、「プラセボ+化学療法」と比較して全生存期間および無イベント生存期間を統計学的有意に改善

 MSD株式会社は2024年8月28日、ペムブロリズマブが非小細胞肺がんに対する術前・術後の補助療法として国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、KEYNOTE-671試験の結果に基づくものです。

 KEYNOTE-671試験は、切除可能なステージ2~3Bの非小細胞肺がん患者さん797人を対象に、術前補助療法「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法と手術後に行われるペムブロリズマブ単独での術後補助療法を、術前「プラセボ+化学療法」とその後のプラセボによる術後療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無イベント生存期間、全生存期間、副次的評価項目は病理学的完全奏効、病理学的奏効などでした。

 解析の結果、「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法は「プラセボ+化学療法」と比較して、無イベント生存期間を有意に改善し、疾患の再発、進行または死亡リスクを42%低減。全生存期間の解析でも、死亡リスクを28%低下させ、統計学的に有意な延長が認められました。

 安全性に関しては、97%で副作用が認められました。主な副作用(20%以上)は、悪心54.5%、好中球数減少42.7%、貧血36.1%、白血球数減少28.0%、疲労27.3%、便秘27.0%、食欲減退23.2%でした。