相談:抗がん剤の副作用からうつ状態、どのように対処していけばよいでしょうか

副作用 生活 コミュニケーション

60歳の母がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断され、R-CHOP療法による治療を受けています。現在は6回目を終え、これからPET検査を行う予定です。

抗がん剤の副作用からうつ状態が続いており、どのように支えるべきか悩んでいます。本人は4回目の投与の時点で「もうやりたくない」と言うほどで、今は何事も「どうせ何をやっても無駄」「これが一生続くのかな」「もう何もしてあげられない」と言って、生きるのを諦めつつあるように見える状態です。体重が3分の1になるほど痩せて体力が落ち、食欲がないと言って食事も中々とれない様子です。また抗不安薬の影響で集中力も続かないせいか、気を紛らわせられるものも少なく、ただ長い時間が通り過ぎていくのを何もせずに耐えるのに相当苦しんでいます。

私と父、親戚の手も借りて、なるべく一緒の時間を過ごして少しでも気持ちを和らげようとしたり、「そろそろ抗がん剤の副作用が抜け始める時期だから、これから良くなる」と話したりしていますが、もしPET検査の結果が悪かった場合、次の治療に向かうことができるだろうかと不安になります。他の患者さんで、同じようにうつ状態が現れた方はどのように対処しているのか、周りの家族はどうケアしているのか、とても気になっています。

(家族、男性)

回答:がん闘病中の心の不安や悩みは精神腫瘍科へ相談

日本サイコオンコロジー学会のホームページに掲載されている情報によると、がん闘病中の心のケアに関するポイントは下記の通りです。

サイコオンコロジー
・サイコオンコロジーは、「心」の研究を行う精神医学・心理学(サイコロジー)と「がん」の研究をする腫瘍学(オンコロジー)を組み合わせた造語で、「精神腫瘍学」と訳され、1980年代に確立した新しい学問です
・精神腫瘍学は、がん治療のすべての時期で、患者さんご本人やご家族の方々に心のケアを提供し、つらさを和らげるためのサポートをすることを目的としています

精神腫瘍医
・精神腫瘍医は、がん患者さんおよび、そのご家族の精神心理的な苦痛の軽減や療養生活の質の向上を目的として、薬物療法のみならず、がんに関連する苦悩などに耳を傾けるなど、専門的知識、技能、態度を用いて、誠意をもった診療に積極的にあたる意思を有した精神科医・心療内科医です

日本サイコオンコロジー学会の登録精神腫瘍医リスト
https://jpos-society.org/psycho-oncologist/doctor/

治療を受けられている病院に、精神腫瘍科がある場合は、担当医の先生に精神腫瘍科の受診を希望されることをお伝えください。...

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