キイトルーダ最初の治験の5年生存率を発表

文:がん+編集部

 ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)の最初のKEYNOTE試験の5年生存率データが発表されました。進行非小細胞肺がん患者さんの5年全生存率は、未治療患者さんで23.2%、治療歴のある患者さんで15.5%でした。

キイトルーダ単独療法の5年全生存率、未治療23.2%、治療歴あり15.5%

 米メルク社は6月1日に、ペムブロリズマブの最初の試験であるKEYNOTE-001試験の5年全生存率データを米国臨床腫瘍学会で発表しました。同時に、全生存期間の最新の解析結果とKEYNOTE-189試験で得られた、転移性非扁平上皮非小細胞肺がんに対する次治療以降後の無増悪生存期間に関する最新データも発表しました。

 KEYNOTE-001試験は、未治療または治療歴のある進行非小細胞肺がん患者さん550人を含むさまざまな進行がんに対して、ペムブロリズマブの有効性を評価した第1b相臨床試験です。ペムブロリズマブ2mg/kgまたは10mg/kgを3週間に1回、あるいは10mg/kgを2週間に1回、許容できない毒性または疾患進行が認められるまで投与。中央値で60.6か月のフォローアップ後、全生存率、全奏効率、奏効期間をはじめとする主要評価項目、および副次評価項目全体でペムブロリズマブ単独療法の効果が示されました。

 KEYNOTE-001試験の5年全生存率は、未治療の患者さんで23.2%、治療歴のある患者さんで15.5%。また、PD-L1陽性(TPS≧50%)の患者さんにおいては、未治療の患者さんで29.6%、治療歴のある患者さんで25.0%でした。

 KEYNOTE-189試験は、未治療でEGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子を伴わない転移性非扁平上皮非小細胞肺がん患者さん616人に実施。ペムブロリズマブ+ペメトレキセド+シスプラチンまたはカルボプラチン併用療法とペメトレキセド+シスプラチンまたはカルボプラチン併用療法と比較した無作為化二重盲検プラセボ対照ピボタル第3相臨床試験です。対象者のうち3分の2の患者群には、ペムブロリズマブ+シスプラチンまたはカルボプラチンを3週間に1回、4サイクル静脈内投与後、ペムブロリズマブ200㎎を最長24か月およびペメトレキセドを3週間に1回投与。残りの3分の1の患者群には、シスプラチンまたはカルボプラチン+ペメトレキセドを3週間に1回、4サイクル静脈内投与後、ペメトレキセドを3週間に1回投与しました。治療は、疾患進行または許容できない毒性または疾患進行が認められるまで継続されました。

 KEYNOTE-189試験では、18.7か月(中央値)のフォローアップ後、ペムブロリズマブ+ペメトレキセド+シスプラチンまたはカルボプラチン併用療法において、化学療法単独群と比較して死亡リスクが44%減少。無増悪生存期間も改善がみられ、進行または死亡リスクが化学療法単独と比較して52%減少しました。

 さらに、ペムブロリズマブ+化学療法の併用群では、治療中の増悪または死亡のうち、いずれか早い時点までにおけるリスクが、化学療法と比較して51%減少。評価された3つのPD-L1カテゴリすべてで一貫しており、TPS<1%で54%、TPS1~49%で41%、TPS≧50%で53%のリスク減少が認められました。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校Jonsson Comprehensive Cancer CenterのEdward B. Garon内科准教授は「肺がんはがんによる死因の第1位で、これまで米国の進行非小細胞肺がん患者の5年生存率は5%前後でした。KEYNOTE-001の試験成績は、ペムブロリズマブによる5年全生存率は未治療の患者全体で23.2%、治療歴のある患者全体で15.5%。この結果は治療医にとって励みになります」とコメント。

 また、同社研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は「進行非小細胞肺がんの患者さんにとって、5年生存率は重要なマイルストーンです。最初のKEYNOTE試験から得られた長期の全生存率データは励みになります。今回の5年生存率のデータから、進行非小細胞肺がん患者におけるキイトルーダの長期安全性および有効性について重要かつ有用な情報が得られました」と述べています。