新たな免疫チェックポイント阻害薬が、第1相試験で投与開始

文:がん+編集部

 進行性固形がんを対象とした第1相臨床試験で、新たな免疫チェックポイント阻害薬BI 765063が初めて患者さんに投与されました。

がん種を問わず、進行性固形がんが対象

 ベーリンガーインゲルハイム社とOSE Immunotherapeutics社は6月17日に、進行性固形がんの患者さんを対象として開発中の抗SIRPαモノクローナル抗体BI 765063を世界で初めて投与する第1相臨床試験で、最初の患者さんに投与したことを発表しました。

 本試験は、新たな免疫チェックポイント阻害薬のBI 765063単剤、または、T細胞免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1モノクローナル抗体BI 754091との併用で投与する用量設定試験。進行性固形がんの患者を対象に、免疫療法の安全性、薬物動態、薬力学および予備的有効性を特性化することを目的としています。

 BI 765063は免疫チェックポイント阻害薬で、骨髄系細胞を標的とする抗SIRPαモノクローナル抗体。がん細胞表面のCD47が、がん細胞を食べる(貪食)能力を持つ細胞上のSIRPαと結合するのを阻害し、マクロファージや樹状細胞などの骨髄系細胞の抗腫瘍活性が妨げられるのを防ぎます。

 同社のシニアバイスプレジデント兼がん免疫および免疫制御部門グローバルヘッドのJonathon Sedgwick博士は「BI 765063のプログラムが進展し、最初の患者さんへの投与が行われたことは、製品開発における重要な節目となります。骨髄系細胞のチェックポイントを阻害するモノクローナル抗体が臨床試験へ進んだことは、弊社が治療困難ながん患者さんのアウトカムに意義のある改善をもたらすべく、がん免疫療法における次の革新に取り組んでいることを表しています」と、述べています。