切除不能肝細胞がん、レンビマ+キイトルーダ併用がFDAからBT指定

文:がん+編集部

 切除不能な進行性肝細胞がんの一次治療として、レンバチニブメシル酸塩(製品名:レンビマ)とペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)の併用療法が、米国食品医薬品局(FDA)からブレイクスルーセラピー(以下BT)の指定を受けました。

3回目のBT指定、新たな治療の選択肢となる可能性

 エーザイと米メルク社は7月23日、レンバチニブメシル酸塩+ペムブロリズマブ併用療法が、切除不能な進行性肝細胞がんの一次治療として、FDAからBT指定を受けたと発表しました。BTとは、重篤あるいは生命にかかわる疾患に関する薬剤の開発および審査の促進を目的としたFDAの制度で、この指定を受けるには、一つ以上の臨床的に重要な評価項目において、既存の治療法と比較し、当該薬剤の顕著な改善を示す予備的臨床エビデンスが必要です。今回のBT指定は、2019年の米国がん研究会議で発表された臨床第1b相試験(116試験/KEYNOTE-524試験)の中間解析結果に基づきます。

 臨床第1b相試験は、切除不能な肝細胞がんで、BCLC分類ステージBまたはC、Child-Pugh分類A、ECOGの全身状態ステータス1以下の患者さんを対象に行われました。レンバチニブメシル酸塩を12㎎(体重60㎏以上)または8㎎(体重60kg未満)を1日1回経口投与、ペムブロリズマブを3週間ごとに200㎎静脈投与しました。主要評価項目は安全性、奏効率、および奏効期間、副次および探索的評価項目として全生存期間、無増悪生存期間および無増悪期間などを評価しました。

 レンバチニブとペムブロリズマブの併用療法は、進行性または転移性腎細胞がん(2018年1月指定)、高頻度マイクロサテライト不安定性がない、またはDNAミスマッチ修復機能がある進行性または転移性子宮内膜がん(2018年7月指定)に次ぎ、3回目のBT指定となります。

 同社執行役員オンコロジービジネスグループ チーフメディスンクリエーションオフィサー兼チーフディスカバリーオフィサーである大和隆志博士は「今回、局所治療に適さない切除不能な進行性の肝細胞がんに対して「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法が示した活性の重要性を、ブレイクスルーセラピー指定という形でFDAに認識していただけたことに、私たちは自信を深めています。私たちはMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.と共に、患者さまにさらなる治療の選択肢をお届けすべく全力を尽くしてまいります」と、述べています。