ボシュリフ、慢性骨髄性白血病の初発治療薬として適応拡大へ

文:がん+編集部

 慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬「ボスチニブ」(製品名:ボシュリフ(R)錠100mg)が適応追加申請されました。

標準治療薬との比較で、ボスチニブが有効性示す

 ファイザーは7月30日、CMLに対する初発の治療薬として、ボスチニブの適応症追加の申請を厚生労働省に行ったことを発表しました。多施設共同国際第3相無作為化非盲検試験BFORE試験と、国内第2相非盲検試験B1871048試験の結果に基づくものです。

 白血病細胞の増殖には、BCR-ABLチロシンキナーゼの恒常的な活性化が関与しています。ボスチニブは、BCR-ABLチロシンキナーゼを阻害する分子標的薬です。同薬は、2014年9月に「前治療薬に抵抗性または不耐容のCML」を適応症として日本で承認され、同年12月に販売されています。今回の申請は、治療前歴のない患者さんを対象としたものです。EUにおいては、2018年4月に「初発の成人の慢性期フィラデルフィア染色体陽性のCML」への適応症拡大の承認を取得しています。

 BFORE試験は、初発の慢性期フィラデルフィア染色体陽性CML患者さん536人(日本は不参加)を対象とした臨床試験です。ボスチニブとイマチニブ(標準治療薬)を比較して有効性と安全性を評価しました。本試験の結果、ボスチニブの分子遺伝学的大奏効(MMR)率は47.2%、イマチニブのMMR率は36.9%で、有意に上回りました。細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)率では、ボスチニブが77.2%、イマチニブが66.4%でした。本試験で認められた有害事象は、ボスチニブの既知の安全性プロファイルと一致していました。B1871048試験は、初発の慢性期CMLの日本人患者さんを対象とした臨床試験で、ボスチニブ単剤投与時の有効性と安全性が評価されました。この試験の結果は、近く学会で発表予定です。

 同社の医薬開発担当者である石橋太郎取締役は「日本においてボシュリフは現在、前治療に抵抗性または不耐容となったCML患者さんの重要な治療オプションとなっていますが、依然として、初発のCMLに対する新たな治療オプションのニーズは高い状況です。これまでの臨床試験の結果から、ボシュリフの有効性と安全性プロファイルにより初発のCMLに対しても重要かつ有効な治療オプションとなることが示されており、一日も早い承認取得に向けて、関係各方面と緊密に連携いたします」と、述べています。