キイトルーダ単独療法、PD-L1陽性の再発転移性食道がんでFDAから承認取得

文:がん+編集部

 ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)の単独療法が、新たな適応承認を取得。PD-L1陽性の局所進行再発または転移性の食道扁平上皮がんに対するものです。

標準治療の化学療法と比較して、キイトルーダ単独療法は全生存期間を改善

 米メルク社は7月31日、ペムブロリズマブの単独療法が新たな適応として、米国食品医薬品局(FDA)承認を取得したと発表しました。1回以上の全身療法後に疾患進行した、PD-L1陽性の局所進行再発または転移性食道扁平上皮がんに対する適応です。今回の承認は、KEYNOTE-181試験とKEYNOTE-180試験のデータによるものです。

 KEYNOTE-181試験は、初回の全身療法中または後に疾患進行が認められた局所進行再発または転移性食道がん患者628人を対象とした臨床試験です。すべての患者さんでPD-L1の発現状況を検査。食道扁平上皮がん、食道腺がん/食道胃接合部腺がんの組織別、さらに地域によって層別化されました。

 ペムブロリズマブ単独療法と標準治療である化学療法(パクリタキセル、ドセタキセルまたはイリノテカン)を比較して、主要評価項目の全生存期間、副次的評価項目の奏効率、無増悪生存期間、奏効期間を評価。その結果、PD-L1陽性の食道扁平上皮がん患者さんで、ペムブロリズマブ単独療法は、化学療法と比較して、全生存期間を改善しました。

 また、KEYNOTE-180試験は、進行食道がんに対して2回以上の全身療法中または後に、疾患進行が認められた局所進行または転移性食道がん患者さん121人を対象に行われ臨床試験です。KEYNOTE-181試験との違いは前治療の回数のみ。PD-L1陽性の食道扁平上皮がん患者35人の奏効率は20%でした。奏効が得られた7人の奏効持続期間は4.2~25.1か月以上で、そのうち5人(71%)で6か月以上の奏効持続期間、3人(57%)で12か月以上の奏効持続期間が認められました。

 同社研究開発本部オンコロジークリニカルリサーチ バイスプレジデントであるJonathan Cheng博士は「これまで進行食道がんの患者さんでは、特に疾患進行が認められた場合には治療選択肢が限られていました。今回の承認により、キイトルーダは治療歴のあるPD-L1発現陽性(CPS≧10)の局所進行再発または転移性食道扁平上皮がんの治療の適応を取得した世界初の抗PD-1抗体となり、米国の医師と患者さんの双方にとって、単独療法としての選択肢が広がります」と、述べています。