オプジーボと低用量のヤーボイ併用、非小細胞肺がんの治験で全生存期間を達成

文:がん+編集部

 進行非小細胞肺がんに対する、ニボルマブ(製品名:オプジーボ)+イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)併用療法を評価した治験の結果、主要評価項目の全生存期間を達成。

PD-L1の発現にかかわらず、全生存期間を改善

 米ブリストル・マイヤーズ社は9月28日、進行非小細胞肺がん患者さん対象のCheckMate-227試験のパート1の最終結果で、ニボルマブと低用量のイピリムマブ併用療法が、化学療法と比較して、良好な全生存期間を示したことを発表しました。

 CheckMate-227試験は、前治療のない進行非小細胞肺がん患者さん対象で、組織型にかかわらず、複数のパートで構成された第3相臨床試験です。パート1は、PD-L1陽性患者さんを対象の1a、PD-L1陰性患者さん対象の1bに分かれており、パート2は、PD-L1の発現率にかかわらない構成です。

 今回発表されたパート1の結果は、PD-L1発現率が1%以上の患者さんで、併用療法は化学療法と比較して優れた有効性を示しました(ハザード比0.79;97.72%信頼区間:0.65-0.96)。また、PD-L1発現率が1%未満の患者さんでも、併用療法は全生存期間を改善しています(ハザード比0.62;95%信頼区間:0.48-0.78)。併用療法の2年生存率は、PD-L1発現率が1%以上の患者さんおよび1%未満の患者さんのいずれでも40%で、化学療法における2年生存率は、PD-L1発現率が1%以上の患者さんで33%、PD-L1発現率が1%未満の患者で23%でした。

 また、最短29.3か月の追跡調査の結果、併用療法では、PD-L1発現レベルにかかわらず、奏効期間が化学療法群のほぼ4倍でした。PD-L1発現率が1%以上の患者さんでも、奏効率は、併用療法が35.9%(95%信頼区間:31.1-40.8)(完全奏効率:5.8%)、化学療法で30.0%(95%信頼区間:25.5-34.7)(完全奏効率:1.8%)でした。奏効期間の中央値は、併用療法で23.2か月、化学療法群で6.2か月でした。PD-L1発現率が1%未満の患者さんの奏効率は、併用療法で27.3%(95%信頼区間:30.7-45.4)(完全奏効率:2.1%)、化学療法で23.1%(95%信頼区間:17.3-29.8)(完全奏効率:1.1%)であり、奏効期間の中央値は、併用療法で18か月、化学療法群で4.8か月でした。

 これらの結果は、免疫チェックポイント阻害薬併用療法が、ファーストラインの非小細胞肺がん患者に対して、化学療法と比較して、良好な全生存期間を示した最初で唯一の結果です。安全性に関してもこれまで報告された安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 CheckMate-227試験の治験責任医師であるドイツ肺研究センターのグロスハンスドルフ肺クリニックのMartin Reck医師は「今回のポジティブな結果によって、肺がんの治療におけるPD-1およびCTLA-4の両方の阻害が免疫学的な根拠として裏付けられました。これらのデータは、がん免疫療法の併用療法が、ファーストラインの非小細胞肺がんにおいて、化学療法を必要とせずに、強力かつ持続的な奏効と高い生存ベネフィットをもたらす可能性があることを示しています」と、述べています。