ジェブタナ、去勢抵抗性前立腺がんの全生存期間を改善

文:がん+編集部

 去勢抵抗性前立腺がんに対する治験で、カバジタキセル(製品名:ジェブタナ)が、2剤目のアンドロゲン受容体標的薬と比較して全生存期間を改善。

CARD試験の結果、無増悪生存期間を延長、死亡リスク36%低下

 仏サノフィは9月30日、進行がみられた去勢抵抗性前立腺がんに対するCARD試験の結果を欧州臨床腫瘍学会議で報告したことを発表しました。

 CARD試験は、欧州13か国の62施設で行われた無作為化非盲検試験です。ドセタキセルの治療歴があり、アンドロゲン受容体標的薬のアビラテロン(製品名:ザイティガ)またはエンザルタミド(製品名:イクスタンジ)による治療開始後12か月以内に進行がみられた、去勢抵抗性前立腺がん患者さん255人が対象。カバジタキセル+プレドニゾン併用(n=129、以下、カバジタキセル群)、アビラテロン+プレドニゾン併用と、エンザルタミド+プレドニゾン併用(n=126、以下、アビラテロン/エンザルタミド群)を比較しました。

 画像診断による無増悪生存期間は、カバジタキセル群で中央値8.0か月に対し、アビラテロン/エンザルタミド群は3.7か月でした(ハザード比=0.54、95%信頼区間:0.40–0.73、p値<0.0001)。また、カバジタキセル群では、全生存期間も有意に延長。カバジタキセル群で中央値13.6か月に対し、アビラテロン/エンザルタミド群の中央値は11.0か月でした(ハザード比=0.64、95% 信頼区間:0.46–0.89、p値=0.0078)。

 安全性に関しては、グレード3以上の有害事象の発現率はカバジタキセル群で56.3%、アビラテロン/エンザルタミド群で52.4%でした。具体的には、腎障害、感染症、筋骨格痛/不快感、心障害、無力症、下痢、末梢性ニューロパチー、発熱性好中球減少症でした。重篤な有害事象の発現率は、カバジタキセル群が38.9%、アビラテロン/エンザルタミド群が38.7%と、差がほぼありませんでした。死亡した患者さんは、カバジタキセル群が5.6%、アビラテロン/エンザルタミド群が11.3%で、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 CARD試験の主席試験責任医師をつとめたオランダ・ロッテルダムのエラスムスMC大学病院のロナルド・デ・ヴィット教授は「この試験では、ジェブタナによる治療で、画像診断による無増悪生存期間と全生存期間がエンザルタミドまたはアビラテロンに比べ有意に延長しました。結果はエキサイティングな内容であり、(欧州の)転移性前立腺がんの治療ガイドラインや現行の治療に影響を及ぼす可能性があります」と、述べています。