テセントリク+アバスチン併用、肝細胞がんの治験でOS、PFSともに延長

文:がん+編集部

 アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)+ベバシズマブ(製品名:アバスチン)併用療法が、切除不能な肝細胞がんに対する治験で、初回治療として全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を延長しました。

肝細胞がんに対する免疫療法として、初めてOS、PFSを改善

 中外製薬は10月21日、肝細胞がんに対するアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法を、ソラフェニブ(製品名:ネクサバール)単剤投与と比較評価した第3相IMbrave150試験の結果を発表しました。

 IMbrave150試験は、全身薬物用法を受けていない切除不能な肝細胞がん患者さん501人を対象とした臨床試験です。アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法(以下、併用群)とソラフェニブ単剤療法(以下、ソラフェニブ単剤)に、2対1の割合で振り分けられました。

 その結果、併用群はソラフェニブ単剤と比較して、OS、PFSともに統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。安全性に関しては、これまでの各薬剤で認められている安全性プロファイルと同様で、併用による新たな安全性シグナルは確認されませんでした。

 同社の上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東 康氏は「今回テセントリクとアバスチンの併用が、ピボタルな臨床試験においてがん免疫療法として初めて肝細胞がんに対して良好な成績を示したことをとても喜ばしく思います」と、述べるとともに、「肝細胞がんの治療は、手術や局所療法の適応とならない場合、全身薬物療法が主流となりますが、予後が不良な疾患であるため、新しい治療が待ち望まれています。患者さんに新しい治療選択肢を一日も早くお届けできるよう、引き続きロシュとの協働を進めてまいります」と、述べています。