高リスク骨髄異形成症候群に対する「リゴセルチブ」の治験、2020年度上期に結果報告を予定

文:がん+編集部

 高リスク骨髄異形症候群に対する、分子標的薬リゴセルチブの治験の進捗状況が発表されました。2020年度上期に結果が報告される予定です。

未治療の高リスクMDSを対象とした第2相試験の実施も検討

 米オンコノバ社は10月24日、高リスクMDS患者さんに対し現在実施中のINSPIRE試験の進捗と今後の計画について発表しました。

 INSPIRE試験は、現在の標準治療である低メチル化薬による治療で効果が得られない、または治療後に再発、低メチル化剤に不耐容性を示した高リスクMDS患者さんを対象とした第3相臨床試験です。目標症例数360人に対し、現在90%程度で、主要評価項目の結果を2020年上半期に報告予定としています。

 また、リゴセルチブに関して、未治療の高リスクMDS患者さんを対象としたアザシチジン(製品名:ビダーザ)併用療法の治験で、アザシチジン単剤と比較する第2相臨床試験の実施を検討することも発表されています。

 リゴセルチブは、がん関連遺伝子産物のRasを阻害する分子標的薬です。PI3Kほか複数のキナーゼ作用を妨げ、がんの生存や増殖にかかわる細胞内の伝達シグナルを抑制することで、がん細胞を死滅させる薬剤です。

 低メチル化薬に不耐容性の高リスクMDS患者さんでは、治療選択が限られており、リゴセルチブは新たな治療選択として期待されています。